地方志に見る抗日戦争(1)
あいかわらずブログを更新する時間がないのですが、今日は7月7日、つまり日中戦争のきっかけとなった盧溝橋事件勃発73周年なので、簡単にでも何かかこうかと。
さて、下のエントリーで「『地方志』にあたっている」と書いた。
最初は何かマニアックな話でもないか、という気で見ていたのだが、これが予想以上に興味深く思えてきた。
この『地方志』で学んだことを題材に、「その地域(県レベル)の抗日戦争」をまとめてみることで、抗日戦争を考える上でおもしろい視点が得られるかもしれない。
もちろん、私は歴史の学者ではないから、本当に何かがわかる(見出せる)かどうかはわからない。(だとしたらこのブログ自体がそうなのだが)
『地方志』などに書いてあることがどれほどの価値があるかも判断できない。
もしかしたら何も見出せない可能性の方が高い。
それでも一般的な歴史書よりも、私が特に関心がある八路兵士一人一人や抗日闘争に関わった個人個人の体験・経験により近づけるのではないかと思える。
具体的には八路軍が活躍した華北四省*1・山西省,河北省,山東省,河南省から各二県(一部は「市」または「区」や「村」)を選び、そこの『県志』を元に地域の抗日戦争を描き出してみたいと思う。
以下は、各省から選んだ地域。なぜここを選んだかは、時間が出来た時、改めてちゃんと書きます。
山西省
・武郷県(山西省東部・八路軍総司令部が存在)
・臨県(山西省西北部)
河北省
・安新県白洋淀区(河北省西部)
・順平県(河北省西部)
山東省
・棗庄市(山東省南西部)
・肥城県石横鎮(山東省北西部)
さて、もう一つ、これら『県志』を見ていて、改めて気づいたことは、日本軍の虐殺(三光)の多さだ。
その各県が個別に編纂した『県志』の中に何件もの日本軍の虐殺行為行為が記述されている。一つの省には50前後ほどの県があると言っていいだろう。これら個々の『県志』の記述を全部合わせれば確かに膨大な犠牲者・発生件数となるだろう。
それで今やりたいと考えているのが、河北省*2の各県の『県志』に散在している「地域の虐殺」を集め、河北省全体の虐殺についてまとめてみること。
ただこれはできるかどうか、すでに時間との格闘になっているので難しいか。