2011-01-01から1年間の記事一覧

日本士兵覚醒聯盟本部

もうだいぶ前のことになるが、山西省武郷県の王家峪八路軍総司令部記念館を見学に行ったついでに、そこから車で5分ほどの農村・棗林村にも行ってきた。ここは、八路軍総司令部直属政治処と「日本士兵覚醒聯盟」の本部が一時期置かれていた村だったからであ…

河北省順平県の抗日戦争(3)順平県抗日戦争史[2]1940年〜1941年

『順平県志』(河北省順平県地方志編纂委員会/中華書局/1999年)に準拠した「順平県(当時の地名は「完県」)の抗日戦争史」の年表第2弾です。 1940年1月 県抗日遊撃大隊成立(県大隊)*1。隊員約200名。 中共中央が1939年8月に出した「党を確固たるものと…

「憎悪の連鎖」を断ち切るためには手段を選ばない人

当ブログは、私の研究をメモするのを一番の目的としてやっているため、日中戦争に関する気になる言説や歴史修正主義的言説をネット上で見かけても、個別には取り上げて批判や間違いの指摘などはしない方針だった*1。 ただ、記述に事実誤認があり*2、かつその…

資料庫とブクログ

今更ながら「ブクログ」とは何かを知りました。 そしておもしろそうなのでさっそく飛びつき、本棚を作成。数日前からブログ右下に出現しているのがソレです。もともと文献の整理は「はてなブックマーク内」で行っていたのですが、便利そうなのでブクログでも…

河北省順平県の抗日戦争(2) 順平県抗日戦争史1937年〜1939年

だいぶ時間が空きましたが、順平県の抗日闘争について年表を上げてみたいと思います。 この年表はすでにメモとしてまとめていたのですが、もう少し順平県の抗日闘争史を総合的に理解してからあげる予定でした。ですが、だいぶ時間がかかりその間何も書かない…

河北省順平県の抗日闘争(1) 順平県という場所について

以前、「中国の『地方志』を元に各地の抗日闘争をまとめてみる」的なことを言っておきながら、ちっとも手をつけていませんでしたが、ぼちぼち始めてみます。 http://d.hatena.ne.jp/smtz8/20100707/1278524638(地方志に見る抗日戦争(1)) とりあえずは河…

証言集=『黄土地上来了日本人』刊行

一つ前のエントリーで、山西省臨県の農村(かつて三光作戦の被害に遭った村)に移り住み、村の老人たちから抗日戦争中の記憶を聞き取りしている大野のりこさんについて紹介しましたが、その聞き取り調査の結果が本になって刊行されました。 題名は『黄土地上…

『記憶にであう 中国黄土高原 紅棗(なつめ)がみのる村から』

・・・全然、記事の更新ができなくて反省反省。でも今後もなかなか更新は難しいな。いい加減地方志の整理に入りたい。 とりあえず今回は文献紹介です。 記憶にであう―中国黄土高原 紅棗がみのる村から作者: 大野のり子出版社/メーカー: 未来社発売日: 2009/0…

129師総司令部in左権県

先日、八路軍の総司令部の一つ*1である山西省晋中市左権県麻田に行く途中で、129師の総司令部跡を見つけたので、簡単にレポートします*2。 *1:抗日戦争中、何度も移転した *2:麻田の方が重要だけど、書くの時間がかかりそうなのでまた今度

捕捉資料

なかなか更新できないせいで長引いてしまったが、防衛研究所資料ネタは今回でとりあえず最後にする。 ・八路軍・中共の見解について 「公表をはばかる内容なので公表できません」 - 八路軍研究メモ 上のエントリーにて まだはっきり調べたわけではないが、い…

黄土の大地から千里の大平原へ

再び中国で暮らしています。あまり長く暮らすわけではありませんが、この機会を利用して、余裕のある時間はなるべく抗日戦争と八路軍の研究に費やそうかと思っています。 で、その一環として山西省太原から北京そして河北省を巡る旅に行ってきました。 今回…

『回想録』

私が防衛研究所に行ったのは、旧日本軍の文書あるいは将兵の回想録の中で八路軍がどのように描かれているか、つまり実際に八路軍と対峙した人々の評価・視点をできるだけ収集したかったから。 しかし、限られた時間(半日ほど)で防衛研究所の資料を効率よく…

「奔敵者」三例

『北支に於ける奔敵事犯と之が警防対策』には、具体例として三名の「奔敵犯」の事例もあげられている。この三名は全員明らかに意識的に「奔敵」した例らしい。

『北支に於ける奔敵事犯と之が警防対策』

防衛研究所に資料を漁りに行った際、『北支の治安戦』の巻末参考資料一覧に載っていた憲兵隊内部発行冊子の『北支に於ける奔敵事犯と之が警防対策』(昭和18年発行)が目に留まった。ちょうど捕虜から日本人反戦同盟になり日本兵たちに反戦を呼びかけた人々…

地名の表記について

中国の抗日戦争の文献では、地域の名称が現代とは異なっている場合が多い(そして日本の研究者も当時の名称をそのまま使う)。その地の昔からの名称が用いられているのだが(今でも別称として用いられている)、ブログ主もよく混乱するので、華北関連の地名…

生存報告

・・・・・・全然更新できなくて反省反省。 いくつか記事は書き溜めているのだけど、「これはもう少し調べたからアップした方がいいな」とか思ったり、そもそも調べる時間がなかったりで結局更新できずじまい。 なんとか今月まともな記事を一本でもあげたい…